銀「………」
新「………」
神「………」
景「………」
千「………」

新「……え?…何コレ」

新「えェェエエェエエエ!!? ちょ!! 何コレどういうことォ!!? なんか台詞の前に名前の頭文字ついてんスけど!!! っつか地の文ねェんだけど!!! 何コレ何が起きてんのォォオオオ!!?
銀「うっせェな、ぱっつぁんよォ。冒頭でギャンギャンギャンギャン騒ぐんじゃねェよ」
神「ちょっと黙るヨロシ、ダメガネが」
新「いやだって銀さん、コレ!なんかやる気のない携帯小説サイトみたくなってますよ!?」
銀「ん?…あ〜、コレね、コレ……コレァあれだよ、ちょっと一区切りついたから息抜き回だよ」
新「息抜きっつか手抜きですよね思っきし」
銀「ホラ、アニメの【銀魂】でもよくやってんじゃん。延々と万事屋の引き画が映ってて、ダラダラ喋ってるだけのヤツ。アレの小説版だよコレ。結構勇気いる取り組みらしいよ?なんせ、こういう台詞の前に頭文字がついてて、地の文が全くない【台本小説】ってのァ即ブラウザバックの対象になりやすいからな。さらに、作品の裏事情を作中で語る類のものは下手すると寒気を催すっつーリスクを伴っている」
新「知らねェよそんな事情。つか知りたくもねェよ」
神「せっかく第二訓の1ページ目いい感じにシリアスだったのに台無しアル」
新「そうですよ!つかさっきのノリで来るかと思ってちょっと顔作って待機してたのに!」
神「私もヨ!シリアスパート突入か思ってちょっといい服下ろしたとこだったネ」
銀「銀さんだって着流しアイロンかけてきたんですけど!見ろよこのシャキーン感!——あっ、でもさっきソファに座ってたからケツんとこもう皺ンなっちまってるわ」
神「大丈夫ネ。銀ちゃんは特にいつもと変わりないアル。ヨレヨレネ」
銀「んだとこのクソガキャァァアアア!」
新「……って、千鶴さん景時さん、2人とも何か喋らないと、今回地の文ないんだからこのままだといないのと同じことになっちゃいますよ」
千「えっ、あ、う……」
景「別にいねぇと思われたって構わねぇよ」
新「んなァア!ちょっ、やめてくださいよ僕らが出番に飢えてるみたいになっちゃうじゃないですか!頑張ってオンエア時間稼ごうとするガヤ芸人みたいになっちゃうじゃないですか!」
神「んなことより頭文字漢字一文字ってパッと見分かりづらいアルな」
銀「もともと字がビッシリで読みづれェ作品なんだから今さらどうでもいーよ、んなこたァ」
新「あああ…言っちゃったよ……」
景「どうでもいいが、銀時ィ、俺はあんたらが大暴れしてくれたお陰で、住む家も働く場所も一気になくしちまったんだが。この落とし前どうつけてくれんだ?」
新「えええええ!ちょ、そんな大事な話この回でサラッと済ませちゃう気ですか景時さん!?」
銀「あー、悪ィ悪ィ」
新「しかも軽っ!! 全然反省してねーでしょアンタ!!
景「いや、謝ってくれんなら別にいいんだ——」
新「許しちゃうのかよこの軽さで!ちょっと満員電車で足踏んじゃった程度のゴメンだったんスけど!?」
景「——家と職場提供してくれんならな」
新「全然許してなかったァァア!!! しっかり請求してきたァアアア!!!
神「家がないならここに住むヨロシ!景時なら私大歓迎ヨ!」
銀「ちょっとちょっと神楽ちゃ〜ん?何家主差し置いて勝手に誘っちゃってんの。俺嫌だからねマジで。千鶴ちゃんならともかく、むさっ苦しい野郎の面倒見るのはご免だから」
神「ついでに万事屋の従業員になっちゃうのはどうアルか!? 景時がいれば心強いネ!」
銀「あれ?俺の話聞いてた?」
景「え、いいのか?——新八」
銀「なんで新八に許可求めんだよ!家主俺だっつってんだろ!!
新「え、いいんじゃないですか?」
銀「なんでお前もナチュラルに許可出してんだよ!!
千「神楽ちゃん、新八くん、宝生さん!私も時々お手伝いしに来てもいいですか?」
銀「そこまで呼ぶなら俺の名前も入れろよ!」
神「もちろんネ!なんなら毎日遊びに来てくれてもいいアル!」
新「はい!言っても、まぁダラダラしてばっかなんで、そんなに手伝っていただくようなことありませんけど……千鶴さんが来てくれたら万事屋も華やかになりますしね」
景「……雪村がそうしたいならそうするといい」
千「ありがとうございますっ!」
銀「あーーーもーお前ら俺の分の台詞もとっとけよ!俺の言いたいこと全部言っちまいやがってェ!しかも、なに景時その!台詞入る前のムダな三点リーダの並び!なにカッコつけちゃってんですかクール気取りですかコノヤロー!」
新「ていうかいいんですか?全然本編関係ないところでお2人の今後決定しちゃいましたけど」
神「この回読み飛ばした人は次のページから【アレ?なんで景時ナチュラルに万事屋住んでんの?】【えっ、千鶴ってレギュラーメンバーなわけ?】って戸惑うことになるネ」
新「いや戸惑うってほどではないと思うけど…」
銀「分かった!オメーらがそこまで銀さんのこと無視するってんなら、こっちにも考えがあるもんね!降りてやる!原作主人公だけどこの作品降板してやる!んで【スタリーデール】に出てやる!」
新「ちょっ!銀さん何言ってんスか!」
神「銀ちゃんだけズルいネ!」
銀「へっへ〜ん、だ!今あっちはちょうど戦闘のクライマックスに突入しようとしてるとこだからな。しかもルフィが身動きとれない【大ピンチなう】ときた。さも新キャラですみたいな顔して颯爽と登場し、ルフィの危機を救って、イーヴィあっちの夢主と一緒に【麦わらの一味】に入ってやらァ!」
神「そうはさせないアル!」
銀「どわっ!神楽っ、テメ放せコラ!俺はフィリンシア王国に行くんだァアア!毒蜘蛛のダグラーに勝ってルフィに【おれの仲間になれ】って言われるんだァァアアア!!
新「行かせませんよ!【スタリーデール】全年齢対象作品なんですから!銀さんみたいな歩く卑猥物をあの世界に放つわけには——」
銀「オイ新八ィ、テメェツッコミだからって何言ったっていいと思うなよ。俺のどこが歩く卑猥物だ言ってみやがれコノヤロー」
神「頭アル」
銀「かァぐらちゃァア〜〜〜ん?」
神「髪アル」
銀「なお悪いわ!! 髪が卑猥ってこたァアレか!上の毛が下の毛みたいだってことか!」
千「………」
新「ちょ、2人とも!千鶴さんの前でそーゆー話やめてくださいよ!」
景「そうだ、もっと難しい単語で話せ。ピンとこないような」
新「そーゆー問題じゃねェよ!!
神「千鶴カオ真っ赤っ赤ネ。超カワイ〜〜〜イ♡」
千「そ、そんなことないよっ…!」
神「りんごみたいにほっぺ染めちゃってカ〜ワイイ〜♡」
千「そんなことないったら……」
新「ちょ、ヤバいですよ銀さん、景時さん。女子特有のやりとり始まっちゃいましたよ。延々【かわいい】【かわいくない】言い合う不毛な謙遜のし合いっこ始まっちゃいましたよ。これもう終わりませんよ」
神「かわいいネ!純真無垢でピュアなキラふわエンジェルヨ」
千「それをいうなら神楽ちゃんの方が……」
神「いやいや千鶴の方が……」
新「ホラ!あーダメだこれ、もうオチとかないわ、どーすんですかどうやって終わるんですかコレ」
銀「よーし新八。お前の光るセンスで抱腹絶倒・爆笑必至の一発ギャグやって華麗にオトせ」
新「悪魔かアンタは
銀「はい。さーん、にー、いーち、GOッ」
新「えええっ!えー、えーーーっと、あ鬼瓦!」
銀「……古…」